Friday, July 27, 2007

“ねじれ”から姿勢へ

“ねじれ”は動きの現象であり、またその人の“在り方”としての姿勢(アチチュード)でもある。
これはキャラクターの類別とは違って、深部の本質的な特徴を表し、背骨を中心とした体の全体、あるいは部分的な方向性をベースに判断される。ユングの“タイプ論”は心理的な、内向性、外向性や思考/感覚/感情/直観の判断機能を基にしたものである。

脊柱を中心にして左右の“ねじれ”現象を持っている。あるいは背骨を真っ直ぐに立つ人、前後左右に傾く、また体のある部分を突き出す人。からだの各部分が分離している、または統一されている。これらによってその人の動きも変わるし、人間だけなく、時代も同じような傾向を持って動いているということである。それに心情的なものが絡む。“ねじれ”は右に廻るときは外部に拡大の方向へ、左に廻るときは内部の凝縮へと向う。

では真っ直ぐな自然な立ち方をする大野慶人のばあいはどうか。内面の精神的な緊張が欲しい時は、“濡れタオル”を両手で絞るように全身の筋肉を中心へと絞る。剣道の竹刀(しない)を持つときの姿勢である。そして脊柱の“気”が下部の仙骨の方に向うと色々なイマジネーションが湧き、頭部に昇ると意識が冴える。舞踏発足時の少年慶人の踊りは前者で、色彩まばゆい演技をしたが、最近の彼の踊りは後者で、あまり動かない“さび”の効いた禅的な踊りになっている。

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