《アートは症状である》
ー おくのほそみち ー
2007.12.1-2 於:キッド・アイラック・アート・ホール
まず、“おくのほそみち”の細部から入ること。ダンス・パフォーマンスの進行、構成は以下の通りです。
開演 VTRスタート 瀧のVTR + シルエット 3'30"
1場 修羅(山下浩人) ほんのりとした電燈の色合い 10'00"
2場 女面(村田みほ子)状況としての色がかわる 10'00"
3場 狂女(浅沼尚子) 状況としての色がかわる 10'00"
4場 切り(及川廣信) ちょっと明るく 12'00"
胎臟マンダラ 金剛界マンダラ
ラスト 再生(浅沼/村田/山下) 6'00"
太陽の光 青白い明るい光り
オーゼの死 地底にとぐろ巻くへび 耳 宇宙への聴覚
瀧の逆流するVTR 照明 F.O VTRが終わる 客電 計)51'30"
たちこめるそらいちめんのむらさきのくも
荒川堤赤水門河川敷
ころされたおとこのしたいがそこにみえる
てれびでみたえいがのひとこま
はなしの虚のなかの実のからだ
わたしはいまここにたっている
ゆったりとしたみづのながれと
きしベにうごくくさぐさの細部
象徴界地底現実界曼陀羅図
ほそみちをおりてゆくひとの影
おくにきこえるぴあののおとはー
この作品は「虚と実」をテーマにしています。虚と実は、“アートは症状である”という名言を発した精神分析家のラカンの理論によると、<実>は“現実界”に、<虚>は“象徴界”に当たります。彼のいう“現実界”というのは、日常のリアルな世界ではなく、リアルな現実の中に潜む“物自体”ともいうべき世界です。その上を覆っているのが“象徴界”で、言語を基底に意味作用をなす世界です。
われわれは、混合した2つの世界の境界において、空間表現の側からそのテーマに当たるため、地上と地下、太陽と影の面からそれに向ってゆくことにしました。アートの各分野からのコラボレーションによるものです。
Subscribe to:
Post Comments (Atom)
No comments:
Post a Comment